
刑事とJK
第16章 海物語
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「あ、斉藤とゆうひちゃんだ」
藤野が言った
みんな、そろそろ片付け始めているところだった
『…着替えなきゃ』
ゆうひは更衣室まで歩き出した
「待てって」
斉藤が呼び止め、ゆうひは振り向く
「お前、せっかく海来たのに泳がずに帰んのか?」
『だって、もうそろそろ集合時間だし…』
「ぐだぐだ言ってんじゃねぇよ、ほら」
斉藤はゆうひの腕を掴むや否や、海の方へ走り出し、水しぶきを上げて飛び込んだ
『あ!!ちょっと…ゲホっ』
「ははは、水飲んだ?お前鈍臭せぇなぁ」
『うっさーい!!』
ゆうひは水をかける
「っやったなこんにゃろっ!!」
斉藤も負けじとかける
「ったく、イチャイチャしちゃって…」
遠くで見ていたシゲはやれやれといった感じで言った
「そうか…ゆうひちゃんってアイツに似てんだ…」
藤野が呟いた
「アイツ?」
「いや…なんでもない」
