
刑事とJK
第16章 海物語
「…ゆうひちゃん?」
ゆうひは慌てて涙を拭いた
振り向いてみると、藤野だった
『藤野さん、どうしたんすか?』
「いや、飲み物を買いにね」
ニコッと笑い自販機にお金を入れた
ピッとボタンを押しガシャンとコーヒーが落ちる
藤野はそれを取り出して、ゆうひの隣の椅子に座った
「目、真っ赤だよ?」
ゆうひはドキッとした
『そ、そうですか…?』
「うん。…なんかあった?」
藤野は缶コーヒーを開け、グビッと飲む
『何も…ないですよ…』
話したい…
「ほんとに?」
話してしまいたい…
『…えと、今日…』
ゆうひはぽつぽつとしゃべりはじめた
自分が斉藤に寄せる想い
斉藤がわからないと言う好きという感情…
あの珊瑚の上であったことを、少しずつ、しゃべっていった
―――――――――
『―――――それで、あたしのことをどう思うか聞いてみたんす…そしたら…』
ゆうひの声は揺れた
『あいつが好きだった人へのスキとあたしへのスキとは…
違うんだって…
なんか…悔しくってぇ…』
「そうか、そうか…」
藤野は優しく相槌を打ってくれる
そして言った
「斉藤から直接聞いたわけじゃないが…
あいつが好きだったっていう奴は…」
『知ってるんですか!?』
「俺が思ってる奴ならな」
藤野はもう一度自販機で飲み物を買う
ココアをゆうひにおごってやった
『あ、ありがとうございます』
「いやいや。
…それで、そいつの名前は確か…村上弥生(ムラカミ ヤヨイ)だったかな?」
『村上弥生…』
「ああ…ゆうひちゃんに似てるよ」
『あたしに?』
「話が長くなるかもしれないけど、聞く?
斉藤と村上の…」
『聞きたい!!』
「わかった。あれはまだ俺や斉藤が刑事になりたての時だったな―――」
ゆうひは慌てて涙を拭いた
振り向いてみると、藤野だった
『藤野さん、どうしたんすか?』
「いや、飲み物を買いにね」
ニコッと笑い自販機にお金を入れた
ピッとボタンを押しガシャンとコーヒーが落ちる
藤野はそれを取り出して、ゆうひの隣の椅子に座った
「目、真っ赤だよ?」
ゆうひはドキッとした
『そ、そうですか…?』
「うん。…なんかあった?」
藤野は缶コーヒーを開け、グビッと飲む
『何も…ないですよ…』
話したい…
「ほんとに?」
話してしまいたい…
『…えと、今日…』
ゆうひはぽつぽつとしゃべりはじめた
自分が斉藤に寄せる想い
斉藤がわからないと言う好きという感情…
あの珊瑚の上であったことを、少しずつ、しゃべっていった
―――――――――
『―――――それで、あたしのことをどう思うか聞いてみたんす…そしたら…』
ゆうひの声は揺れた
『あいつが好きだった人へのスキとあたしへのスキとは…
違うんだって…
なんか…悔しくってぇ…』
「そうか、そうか…」
藤野は優しく相槌を打ってくれる
そして言った
「斉藤から直接聞いたわけじゃないが…
あいつが好きだったっていう奴は…」
『知ってるんですか!?』
「俺が思ってる奴ならな」
藤野はもう一度自販機で飲み物を買う
ココアをゆうひにおごってやった
『あ、ありがとうございます』
「いやいや。
…それで、そいつの名前は確か…村上弥生(ムラカミ ヤヨイ)だったかな?」
『村上弥生…』
「ああ…ゆうひちゃんに似てるよ」
『あたしに?』
「話が長くなるかもしれないけど、聞く?
斉藤と村上の…」
『聞きたい!!』
「わかった。あれはまだ俺や斉藤が刑事になりたての時だったな―――」
