
刑事とJK
第17章 過去
斉藤も拳銃を取り出した
『何してんだてめぇ!!』
「何ってこれを…」
『んなこといいから、さっさと小泉を追え!!こいつはあたしが何とかする!!』
「なっ…お前はどうすんだよ!!?」
『どうするって、子供を助けるに決まってんだろ!!』
「もう鎖は切れねぇ!!
このままじゃお前死んじまうじゃねぇか!!」
『だからって子供を見捨てろっていうのか!?それで自分が助かっても後味悪いだろうが!!』
「オレはお前にいてほしいんだよ!!!!」
斉藤は村上の肩を掴んだ
『…///』
「死んだら、なんにもなんねぇだろぉ…」
村上は斉藤の胸をグーで叩いた
『何言ってんだ…
あたしはずっとここにいんだろ?』
村上は笑った
斉藤はそんな村上を見て、下唇を強く噛んだ
「オレはお前に…」
『いつまでもぐだぐだ言ってんじゃねぇ!!
小泉を追え!!』
「……」
『てめぇは刑事だろ!!!!
行け、斉藤!!!!』
斉藤は歯を食いしばって上を向いた
そして後ろを向き、走り出した
『ありがとうな…斉藤』
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1:17
『あの馬鹿のせいで時間食っちまったな…』
村上は今度は子供の足から鎖を取ろうとした
「いたいよぉ!!」
子供は泣きわめく
『ごめんね、ちょっと我慢してね…』
もう少しで…抜けそうなのに…
「いたいよぉ、いたいっヒック…ああぁーん!!!」
子供の悲痛な声を聞くのは苦しい
『もう少し…』
その時、鎖が子供の足から抜けた
『やった!!』
村上は子供を抱えて走り出した
