
刑事とJK
第17章 過去
「放せっつってんだ!!
聞こえねーのかてめぇら!!!」
外で突入隊員は必死に斉藤をおさえる
「今中に入るのは危険です!!
まだ不発の爆弾があるかもしれません!!」
「知るか!!
ぶっ殺すぞコラ!!!」
「斉藤!!!」
藤野が斉藤の顔を掴んだ
「落ち着け斉藤!!
…まずは落ち着け!!」
斉藤の顔を自分に向ける
「中で…何があった?」
斉藤は息を荒げて、しかし少し我に返った
「藤野…藤野…どうしたらいいんだ…?オレは…なんで何も出来なかったんだ…?」
藤野は斉藤をパトカーに乗せ、自分も乗った
斉藤は頭を抱えた
そしてまた少しずつ冷静になってきた
しかし、冷静になればなるほど、自分の無力さに体中を締め付けられた
小泉を逮捕することも
女の子を助け出すことも
村上を生かすことも…
オレは何も出来なかったんだ…
村上――――――――
オレは…もうこんな失敗はしねぇ
お前の分まで…
生きてやるから
