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刑事とJK

第21章 誘拐事件



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「…あいつ、来ねぇなぁ…」



その日は土曜だった


いつもみたいに、公園で斉藤は待っていた



いつもなら、3:30までにゆうひは来る



それが今日はもう4:30だ…


来れない日は絶対向こうから連絡がくる

しかし、その連絡も何もない…



「…昨日のせい、か…?」



斉藤は、昨日の祭の帰りに、自分が無理矢理ゆうひと手を繋いでしまったことを後悔した



あんなこと…するんじゃなかった…




しかし、そうしてしまったことを今さら後悔しても仕方がない




斉藤はゆうひにメールを送った



〔具合でも悪いのか?今日は一旦帰るわ〕




送信完了




斉藤は刑事科の方へ帰って行った



――――――――――



「あれ、先輩今日は早いですね」


シゲは物珍しそうに言った


「あいつ、来やがらなかった…」


斉藤は不機嫌そうに自分の所定の席に座った



「へー、そんなの初めてじゃないですか?
ゆうひちゃん、行けない日はいつも事前に連絡くれるのに…」



「…ああ」




「そういえば、昨日はゆうひちゃんと夏祭り行ってたそうですね。
先輩、何か変なことしたんじゃないですか?」



シゲの的を射たセリフに、斉藤はダメージを受けた


傾いた斉藤にシゲは質問をする

「何、しちゃったんですか?///」



「……手、繋いだ…」



「それで?」



「そんだけだ」



シゲはため息をついた


「先輩、僕もうちょっと過激なモノを期待してました…がっくりです…」



「んだとコラ!!」



「ああああ、すいません、なんでもありませんよ」



先輩って本当純粋だなぁ


恋愛経験あるのかなぁこの人?


「ところで、先輩たちはまだ付き合ってないんすか?」



「付き合ってねぇ!!!」



…そういうとは思ってましたけどね

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