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刑事とJK

第24章 約束



「まだ、こうやって生きてるからいいけどよ、もしかしたら死んでたかもしれねぇんだぞ!!?」



『あたしが危ない目に遭ったら、斉藤が助けてくれたらいい。この前とか、今日みたいに』



ゆうひの顔は笑っていた




「オレは…」



村上の顔を思い出す



オレは…助けられなかったんだぞ…?






『何その顔、あたしを守りきれる自信が無いわけ?』



心を読まれ、斉藤はうっとなる



『それに、斉藤言ったよね。"オレがお前を必要としてやる"って…』


「…言ったっけか?」



『言った。そんであたしは、"生きるから必要として"って返した』




「…会えなくても、必要とはしてる…」



『あたしが堪えられないの!!!!』


ゆうひの怒鳴り声は頭にまで響いた


「…だってよぉ」



『…お願いだから…、ひとりには、しないで…』




そのゆうひの今にも涙がこぼれ出しそうな表情は、本当に可愛らしくて、愛おしかった



「…じゃあよ…、オレは一体どうしたらいいんだよ?」



どうしたら、お前をつらい目に遭わせなくって済むんだよ…?





『今まで通りでいて…。
時間があるときは公園で会って、あたしが危ない時は守って…』



「本当に…それでいいのか?」



『それ以外はイヤ』




斉藤は口をもごもごさせて、「…わかった」と言った




ゆうひはニコッと笑った



『ふふっ///
じゃあ…』



と、小指を出してきた



「…マジか…?」



『約束だもん♪』




その場には、他の患者や看護師がいたから、正直恥ずかしすぎて斉藤は少し躊躇ったが、
ゆうひの『ねっ?』と言った仕草に負けた



「…約束、な///」


二人は小指を絡ませ合った


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