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刑事とJK

第26章 副担任




パトカーが到着し、藤野が降りてきた



「よー、斉藤、お疲れ~」


「えっ」


斉藤が刑事と知り合いのようだということに、井淵は驚いた



「夜遅くに、わりぃな」


「気にすんな、この仕事押し付けたのは俺なんだからよ」




藤野と一緒に来ていた刑事が、湯井をパトカーに乗せた




井淵はハッと思い出した


「あ、あなたもしかして、私が被害届を出しに行ったときの刑事さんですか!?」


藤野は笑顔で答えた

「はい、ご機嫌いかがですか、井淵さん?」



井淵はそのまま斉藤を見た



「じゃあ…もしかして斉藤先生も…!!」


「黙っててすんません」



「それじゃこの辺で。井淵さん、犯人捕まって良かったですね」


藤野はハハハと笑ってパトカーに乗り込み、署まで帰って言った














残ったのは斉藤と井淵だけだった


「…びっくりしました…斉藤先生も、刑事さんだったんですね…」


「まぁ、そうっすね」


斉藤は顔を掻いた


「じゃあもう…学校には来ないんですか…?」


「元の仕事に戻るんで…」



「そう…ですよね」


井淵は寂しそうな顔をした


「井淵先生」



「は、はい!?///」



「すんません、このことは内緒にしといてもらえませんか?」



「…大丈夫ですよ、誰にも言いませんから!!」



斉藤は軽く頭を下げた



「斉藤先生、ありがとうございました」



井淵の笑顔は素敵だった









「どういたしまして」






月は、明るく光っていた





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