テキストサイズ

刑事とJK

第27章 ご賞味あれ




「…なあ」



『……』



「おい」



『……』



「ゆうひ!!」



『うっさいなあ!!何なのよもー!!』



ゆうひと斉藤は公園にいた


ストーカー事件が解決し、無事斉藤は元の刑事職に戻ることが出来た



しかし、ゆうひの機嫌は悪かった


「お前なー、人が話してる時に上の空たぁ、なめてんのか!?」



『黙れ、シャラップ!!』


ゆうひは斉藤の前で手を広げる


「…な、にを、怒ってんだよ…?」


『怒ってないし!!』



「いーや、絶対怒ってるな。オレが学校で副担やってた時からずっと怒ってる!!」


斉藤はゆうひの手を退けた



『いちいち突っ掛かってくんなよ、うぜえな!!』



「てんめぇ…」



斉藤は立ち上がった



「イライラしてんなら訳を話せよ、言わねぇとこっちもわっかんねぇだろ!!」



『言わないとわかんないの!?
は、もうあんたの鈍感っぷりには呆れますなー』



「…わかんねぇもんはわかんねぇんだ…、どうしようもねぇだろ…」



ちょっと言い過ぎたな…とゆうひは思った

斉藤はしょんぼりしている



『…座って』



斉藤はもう一度ベンチに座った


『あのね…』


「……」



『あんた、あたしにヤキモチ焼かせたいの?』



「…へ?」



ゆうひはため息をつく


『そんな、さ…、井淵先生の話とか、クラスの子の話とかばっかり…しないでよ』



「……」




『……///』



ゆうひは下を向いた


その顔はりんごみたいに赤くなっていた



斉藤としては、ヤキモチ焼かせるなんて思ってもなくて

ただ自分が解決した事件をゆうひに聞いてほしかっただけだったのだ


いつも言ってくれる「すごいねっ」って言葉が聞きたくて…



ストーリーメニュー

TOPTOPへ