
刑事とJK
第32章 肝試し
日曜日
この日は6時に学校に集合し、集まり次第墓地へと向かうことになっていた
生徒とその保護者の出席を確認して、みんなは墓地へと向かった
ゆうひの足取りは重かった
『…あたし、帰る…』
ゆうひは一人、方向転換して帰ろうとした
しかし、斉藤はゆうひの手を引っ張る
『やだあー、絶対行きたくないよぉおぉ』
「だだこねんな、行くぞ」
「ほんと、ゆうひちゃんと叔父さん仲いいよね」
「ねっ」
そしてとうとう、墓地に到着してしまった
先生が前に立ってしゃべる
「えーと…、この先ずっと行ったところにお社があって、先生特製のお札が置いてあります。それを取ってきて下さい」
札なんて作んな!!
一組ずつに、懐中電灯が渡された
「マジで本格的だなー…」
斉藤はパチパチと懐中電灯を点けたり消したりした
『帰る帰る帰る帰る帰る帰る…』
ゆうひはぶつぶつと呪文を唱えている
「幽霊より、今のお前の方が怖ぇよ」
ゆうひはしゃがみ込んだ
『…お腹痛い』
「嘘つくなって」
斉藤たちの番が来た
「ほら行くぞ?」
斉藤はズルズルとゆうひを連れていく
『呪われるー!!いやああ!!
死にたくないー!!』
隣で騒ぐゆうひは無視して、斉藤は墓地に入って行った
