
刑事とJK
第32章 肝試し
「こっちかな…?」
小川はとりあえず前に進んだ
『……』
ゆうひはただ付いていく
歩いて歩いて歩いて
やっとのことで社を見つけた
「やった!!」
小川は社の前へ走って行った
『良かった…』
ゆうひもひとまず安心した
「丹羽、見てみろよ、札がいっぱいあるぜ?」
『やああ~ダメ、見たくない』
ゆうひは首を振った
「はは、ゴメンゴメン」
小川はそう言いながら、社の前の階段に腰を下ろした
「歩きっぱなしで疲れたな」
『ほんとに』
ゆうひもその横に座った
すごく静かだった
待っても待っても、誰も札を取りに来ない
「…眠くなってきたなー」
『うん…
ほんとに、小川君がいてくれて良かった…』
その時のゆうひの表情に、小川は胸が鳴った
丹羽って…結構かわいいのな…///
『スッゴく怖かった…
行かないでって言ったのに、全然帰って来ないし、あたしは逃げ出して道に迷っちゃうし…』
「うん…そっか、そっか…」
『…怖かったけど…ありがとう…小川く…』
ゆうひは小川にもたれて眠り込んでしまった
「ちょっと…丹羽?///」
ゆうひの寝顔は、子供みたいでかわいかった
「…我慢しろ、俺」
小川も、膝に腕をつき、その上に頭を置いて眠ってしまった
