
刑事とJK
第11章 伝えられない想い
斉藤はハァハァと息を切らして廊下の真ん中で立ち尽くした
「フラれちゃったのかしら?」
「…お前、ゆうひに何か吹き込んだのか?」
津森はいいえと答えた
「でも、教えてもらっちゃった」
「何をだ?」
津森は斉藤の耳元に囁いた
「ゆうひちゃん、学校で好きな人ができたって♪」
「……」
「ね、斉藤
あたしへのあなたの返事、まだでしょ?」
津森は斉藤の胸を触った
「教えて♪」
「また今度な…」
斉藤は刑事科室に戻って行った
「…今度っていつになるのかしら?」
コツコツとヒールを鳴らしながら津森が帰って行くのを見計らって、刑事科の男たちはどやどやと刑事科室に入って行った
