
デーモンハント
第3章 契約
自分はこのまま、悪魔と名乗る男が仕えている相手の性奴隷にされてしまう。
そう思うと、恐ろしさと嫌悪感が溢れて来て、喉がごくりと音を立てる。
「い、嫌よ、そんなの!アタシを家に帰してよ!」
叫ぶエルザの手首を掴み、男はエルザの顔を覗き込む。
「帰ってどうするのです?もう貴女を守るご両親もいないのですよ?」
男に言われ、エルザの目から大粒の涙が零れ落ちる。
男は立ち上がり、エルザを肩に担いた。
「嫌っ!離して!」
暴れるエルザを担ぎながら、男は歩き出す。
男が牢屋から出て通路を歩きだすと、隣の牢屋にいる男とエルザの目が合う。
「助けて!」
思わず、見ず知らずのその男に助けを求めた。
泣きながら、手を伸ばす。
牢屋の中にいる彼は背が高く、黒い髪をしていた。
彼は赤い瞳で連れて行かれるエルザを見ながら、鉄格子の隙間から手を伸ばす。
そしてパチン、と指を鳴らした。
その音に、エルザを担ぐ男が足を止める。
「何ですか?コソドロさん?」
嫌悪感を露にしながら、男が牢屋にいる黒髪の男を見る。
「見逃してあげたらどうです?もっと魅力的な女性は沢山いるでしょう?お気に入りの性奴隷の代わりにするのなら、そんな子供よりもいい女性を選んだ方がいいのでは?」
黒髪の男が笑顔で言うと、エルザを担ぐ男は足を上げ、思い切り黒髪の男の手を蹴り飛ばした。
黒髪の男の腕が、あり得ない方向に折れ曲がり、黒髪の男はきょとんとして力無く垂れ下がった自分の腕を見た。
「黙っていなさい、コソドロが。珍しいからと生かされている事をお忘れ無く」
男はそう言って少しずれた帽子の角度を直す。
「……助かりたければ、俺と契約してください、お嬢ちゃん」
黒髪の男が言って、エルザを見る。
その言葉に、男はため息をつく。
「契約?お前が?馬鹿なことを」
そう吐き捨て、また歩き出そうとした時。
「する!契約でも何でもするから、助けて!」
エルザが叫び、エルザを担ぐ男は目を丸くした。
牢屋の中で、黒髪の男は優しく微笑んだ。
そう思うと、恐ろしさと嫌悪感が溢れて来て、喉がごくりと音を立てる。
「い、嫌よ、そんなの!アタシを家に帰してよ!」
叫ぶエルザの手首を掴み、男はエルザの顔を覗き込む。
「帰ってどうするのです?もう貴女を守るご両親もいないのですよ?」
男に言われ、エルザの目から大粒の涙が零れ落ちる。
男は立ち上がり、エルザを肩に担いた。
「嫌っ!離して!」
暴れるエルザを担ぎながら、男は歩き出す。
男が牢屋から出て通路を歩きだすと、隣の牢屋にいる男とエルザの目が合う。
「助けて!」
思わず、見ず知らずのその男に助けを求めた。
泣きながら、手を伸ばす。
牢屋の中にいる彼は背が高く、黒い髪をしていた。
彼は赤い瞳で連れて行かれるエルザを見ながら、鉄格子の隙間から手を伸ばす。
そしてパチン、と指を鳴らした。
その音に、エルザを担ぐ男が足を止める。
「何ですか?コソドロさん?」
嫌悪感を露にしながら、男が牢屋にいる黒髪の男を見る。
「見逃してあげたらどうです?もっと魅力的な女性は沢山いるでしょう?お気に入りの性奴隷の代わりにするのなら、そんな子供よりもいい女性を選んだ方がいいのでは?」
黒髪の男が笑顔で言うと、エルザを担ぐ男は足を上げ、思い切り黒髪の男の手を蹴り飛ばした。
黒髪の男の腕が、あり得ない方向に折れ曲がり、黒髪の男はきょとんとして力無く垂れ下がった自分の腕を見た。
「黙っていなさい、コソドロが。珍しいからと生かされている事をお忘れ無く」
男はそう言って少しずれた帽子の角度を直す。
「……助かりたければ、俺と契約してください、お嬢ちゃん」
黒髪の男が言って、エルザを見る。
その言葉に、男はため息をつく。
「契約?お前が?馬鹿なことを」
そう吐き捨て、また歩き出そうとした時。
「する!契約でも何でもするから、助けて!」
エルザが叫び、エルザを担ぐ男は目を丸くした。
牢屋の中で、黒髪の男は優しく微笑んだ。
