
ほしとたいようの診察室
第7章 回想、主治医の苦悩
まずは、俺がのんちゃんに花冠の贈呈を。
「はい、どうぞ。のぞみお姫様。」
そっと、その小さな頭にのせると、のんちゃんはきゃっきゃとはしゃいだ。
「よーたせんせ、のんちゃん、おひめさまみたい!?」
「うん、すごくかわいいね」
花冠にそっと触れながら喜ぶその姿を見ていたら、今までの苦労が吹き飛ぶくらいに愛おしく思えた。
自然と、こんな言葉が口をついて出ていた。
「ここまで、よく頑張ったね。のんちゃん」
小さな小さなお姫様の頭を、ぽんぽんと撫でると、さらに嬉しそうに笑った。
