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兄と妹~本能のおもむくままに~

第3章 兄への恋心


親子4人の生活は長く続かなかった。

再婚して2年目の結婚記念日に
両親は旅に出た。

しかし、旅先のバスが交通事故を起こして
両親はあっさりとこの世を去った。

悲観している美穂に啓司は

「生活の事は心配しなくていい。
お前はちゃんと高校を受験しろ」と言ってくれた。


啓司にばかり負担を掛けてはいけないと
家事全般は学校に通いながら美穂が引き受けた。


ある夜、美穂はこっそりと
啓司の部屋に押し入った。

爆睡している啓司の唇に、
そっと自分の唇を重ねた。


それでも起きないので
美穂は大胆にも
啓司のパジャマのスボンに手を差し込んで
男性自身
を握ろうとした。


さすがに、この行為に啓司は目を覚ました。

「美穂!何をしてるんだ!」

啓司と出会って初めての叱責だった。

「私、お兄ちゃんが好きなの!
私の気持ち、薄々気づいていたんでしょ?」

無我夢中で啓司に抱きついた。

きっとお兄ちゃんは私を受け入れてくれる。

だって血は繋がっていないんだもん。

そう思っていたが、
パジャマのスボンに侵入しかけていた腕を
そっと引き剥がされた。

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