兄と妹~本能のおもむくままに~
第6章 それぞれの愛
美穂はこっそりと
先ほど録画した動画を兄の啓司に送信した。
送信を告げるピロリンという音に
明美はハッとなってベッドの足元を見た。
そこにはスマホ画面をこちらに向けて
得意満面の美穂がいた。
「み、美穂ちゃん!?」
見られてはいけない場面を見られたのだと
明美は咄嗟に伸二を突き飛ばして
シーツで体を隠した。
「もう遅いわ!
二人のセックスを兄に送信したから!」
これで夫婦生活も終わりね!と、
送信した動画を再生してやった。
「ひどい!
君も撮られることを知っていたの?」
明美は伸二に詰め寄った。
何も言い返せない伸二の態度に
すべてが仕組まれたことなのだと悟った。
「でも…誘ったのはお姉さんですよね?」
伸二は保身のセリフを口にした。
「出ていってよ!
二人ともこの家から出ていきなさい!!」
明美はベッドに立ち上がって
仁王様のように二人を睨んだ。
陰毛に射精された精液が気まずそうに
ポトリとベッドのシーツの上に落ちて
シミを作った。