兄と妹~本能のおもむくままに~
第7章 兄と妹の仮面を捨てる
美穂と啓司が結ばれてから一年…
美穂と伸二は両親が残してくれ例の家で
生活を共にしていた。
入籍はまだなのだが、
きっかけさえあればというのが
二人の思惑だった。
「こんばんは、お邪魔するよ」
夕食を食べ終えた頃、
兄の啓司が赤ん坊を抱いてやって来た。
「お兄ちゃん、いらっしゃい。
しのぶちゃん、こんばんは
また大きくなったんじゃない?」
美穂は、
しのぶと名付けられた姪っ子のほっぺを
指でツンツンした。
「お兄さんが来たということは、
俺の出番というわけだな」
冷蔵庫から強壮剤ドリンクを取り出し、
それを一気に飲み干すと
コンドームの袋を
いくつかポケットにねじ込んだ。
「明美の奴、
セクシーな下着を身に付けてたから
今夜は激しいかもしれないぞ」
洗面所で歯を磨き始めた伸二の
後ろ姿に向かって
啓司は頑張れよと声をかけた。
「お兄さんも頑張って下さいね
美穂は安全日だから中だしオッケーですよ」
余計なことは言わなくていいから
早く行きなさいと
美穂は伸二のお尻をポンと叩いた。