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もう推しとは言えない *番外編更新中

第10章 元彼VS好きな人



_そして、夏休みもあっという間に終わって、二学期に入った。
三年生ということもあって、周りは受験ムードだけど、来月には文化祭がある。


「じゃあ、文化祭、何やっか決めるから。まぁ、三年生だし受験もあるけど…こういうのはやる気になったもん勝ちだろ。せっかくだから楽しむぞ。」


一応、私のクラスのクラス委員長である睦人がそう仕切ると、女子達は色めきたった。
まぁ、睦人はイケメンだから、女子達もやる気を出してくれるだろう…。

そんなことを呑気に考えていると、睦人が爆弾発言をした。


「文化祭の実行委員は俺が勝手に決めた。女子は真帆で、男子は俺。ってわけで、真帆。板書頼むわ。」

「はっ…えぇっ!?何、勝手に…!」

「勝手も何も、文化祭の実行委員とか決める話し合いをする時間が勿体ねぇ。押し付け合いになるのは目に見えてる。
このクラスで何だかんだ言いながら真面目にやってくれそうなのは真帆だと思ったからお前にした。…何か文句あんの?」


大ありですよ…。
睦人はいつもそう…。理屈で動いて、こっちの感情は全部後回し。

…勝手すぎるよ。そう思いながらも、睦人の思惑通り断れないのが私で。

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