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もう推しとは言えない *番外編更新中

第8章 自覚した気持ち


いつもより早い夜ご飯になる可能性は高い。
でも、開けちゃったしな。


「冷てっ…けどうめぇな。」

「ね。ポチのお母さん、優しいね、こんなにアイスくれるなんて。」

「そうだな。でも…お前のお母さんも優しそうだったよ。」

「うん、優しいと思う。お母さんもね、ポチと同じで教師なんだ。高校じゃなくて中学だけど。」


へぇ〜、と私の方を見たポチ。
同業者だったんだ?と言いたげな目。


「…まぁ、でも分かる気もする。」

「そう?」

「あぁ。…そういや、吉岡は進路とかどうすんの?」

「え、私は…特に決めてない。大学、受験しようかなってのは思ってるけど。」

「やりたいこととか…あるなら、先に見つけとけよ。」

「うーん…。」


分かんないんだよね、そのやりたいこととか…。
皆、どうやって見つけてるんだろう?

謎だな…。


「…ポチは?どうして、教師になろうと思ったの?」

「俺は別に…なりたかった、っつーか成り行き?」

「えっ、そうだったの?」

「たまたま数学科に受かって、進学して…大学院まで進もうとか思えなかったから、手堅くって感じで。」

「へぇ〜…それ、人の事言えなくない?」

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