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恋人は社長令嬢

第2章 秘密の三姉妹

カバンについた砂を手で払うと、梨々香に差し出した。

「ほらよ。大人をからかうのは、これっきりにしろ。」

瞬は、さっきまでの怒った顔が、ウソみたいに、今は優しい顔になっている。


そんな瞬を見て、梨々香は泣けてきた。


「ひどい……好きだって、言ってるのに…」

「それはどうも。言う相手を、間違えてるけどね。」

「は、初めてだったのに~」

「はいはい。何気に誤解を招く発言、やめようね。」


何を言っても、本気にしてくれない瞬。


「赤間さんは、私の事、嫌い?」

「うっ…!」

実は、梨々香みたいなのが、理想の女性。
※中身じゃなくて、見た目がね

嫌いどころか、大大大好きな瞬。

そんな一瞬の表情を、梨々香は見逃さなかった。

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