ぴぃーち
第1章 ★出会いは突然に!
『あわわ…大丈夫でしゅ…』
ヤバい…
緊張して噛んじゃった…。
恥ずかしいよ…
「噛みすぎだろ…ハハッ。
可愛いな…掴まれ」
鈴は顔を赤くして、男の人の手に捕まった。
大きくて、
温かい手…
『ありがとうございます…』
立ってよく見るとますます格好良さが伝わる。
ホストみたいな顔だな…。
「お前、名前は?」
『え…えーと、鈴です。
源川鈴。あなたは…』
「俺は、潤晴」
潤晴…
良い名前だなぁ。
「お前、これからどこ行くの?」
えっ…何?
いきなり、いろんな事聞いてくるなんて…。
合コンって言うの?
何だか、潤晴の目見てると嘘つけない…。
『合コンです…』
「…あっそ…」
聞いてきたのに、あっけない返事。
なんか、怒ってるのかな?
「じゃあな…」
『は、はい…
ありがとうございました!』
手を振って行く潤晴。
あたしは、合コンに行くのを忘れて、潤晴が見えなくなるまでみていた。