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「黎佳、黎佳の中に入りたい」

遥人さんは起き上がり、言った。

「今日、生理なの。ごめんなさい」

向かい合わせに座った私はうつむいて答えた。


以前から、こう言おうと決めていた。

遥人さんは肩を落としたけど、すぐに私を抱きしめて言った。

「黎佳が謝ることじゃないよ。そんなカラダなのにこんなことさせちゃって僕」

「ううん。私がしたくてしたことなの」

「黎佳…」

「遥人さん、私のここを触って？」

私は、はだけたままの胸元をさらに開き、ネグリジェを腰までするりと落とした。

遥人さんは乳首を指で撫で、くねらせ、くすぐった。私は目をとじる。



幼いころ、胸を優しくなぞったおじさまの指先を思い出す。

おじさまにいつまでもいつまでも乳首を撫でられるうち、胸が苦しくなって、蜜が股の間を濡らすのを覚えた。そんなことを繰り返すうち、私は乳首を優しくされるだけで絶頂に到達してしまう体になっていた。


「はあ…はあ」

肩を上下させ、遥人さんの愛撫を受け続けた。

───おじさま…

乳房が張るような感覚…血流が快感を求めて乳首に集まっているような…背骨が蕩けるような、全身に心地よい浮遊感が漂い、そのあと、つま先から絶頂の予感がさざ波のように迫りくる。

「はあっ、ああっ」

遥人さんの指先が乳首を優しく弾いた。うなずくように乳首が震えて、顎が震えた。


「いくっいくっいくいくいくいく…ンあっ！」


体ががくがく震え、無意識に笑みが浮かぶ。


体の内側から起こった快感の破裂に酔いしれながら、遥人さんの首に腕を巻き付けた。

「乳首だけでいっちゃったの」

遥人さんのその声はどこか誇らしげにも聞こえた。

「だって、気持ちいいんだもの」

私はぎゅっと腕に力を込めた。


目を閉じ、おじさまの顔を思い出す。
会いたい…強く思った。