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碧い雨の夜に…

第3章 【必然的に……】






(ダンサーさんですか?)
(私も習ってるので練習させてもらいます)
(顔出しして欲しいです)
(初心者さん頑張れ〜!)
(2人ともスタイル良いですね)




と、続々とコメントも増えてきていた。
ダンサー仲間たちにも見せたらめちゃくちゃ良いじゃんと太鼓判を押された。
女の子と思われたくてナオもウィッグつけて動画に収めてる。
海外からのコメントも頂けるように。




2日目、3日目と撮るうちに編集作業もスムーズに出来るようになった。
そして、運命の日を迎える。




「理世、結果が出たわ」




オーナーに呼ばれ、韓国から振り付け動画の返信が届いたらしい。
固唾を飲んで祈るしかなかった。




「満場一致で即採用、BLOOMのメンバーも大絶賛してもう練習に入るそうよ、おめでとう!」




膝から崩れ落ちるとはこのことだ。
良かった、ホッとした。
認められた。
あの振り付けが降りてきた自分に拍手。
もう全て注ぎ込んだもん。
あれ以上のものはないよ。




オファーしてきた事務所の社長コメントとして(素晴らしい!あなたにオファーして正解だった、曲のリズムや歌詞の意味をよく理解してくれていて感謝している、次もオファーして良いかな?ダンスは世界共通だ、魂を感じたよ、格好良いBLOOMにしてくれてありがとう)と全文訳してくれてオーナーが読み上げてくれた。




「最高じゃん、理世!」と仲間も一緒に喜んでくれる。




「で、いくつか日程空いてるところ聞かれてるんだけど、リモートで良いから振り付けを直接指導してもらえないかってさ」




マジ!?BLOOMに会えるの!?
会話出来るってか!?
ヤバい、心臓がバクバクしてきた。
もう、世界観変わり過ぎて追いつかないぜ。




一応希望日を出してその日から韓国語を勉強し始めた。
言葉が通じないとタイムラグ出るよな。
オーナーは韓国語ペラペラだからその日ついてくれて通訳してくれるみたいだけど挨拶や自己紹介くらいはね。
よく使う言葉も言えるようになっときたいし。




(BLOOMの振り付け決まった)とナオに報告。
スタジオで撮ったドヤ顔自撮りも添えて送付。
休憩時間だったのか(やったね!最高だったもん!)と即レスで返ってきた。








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