カッコ悪い俺ら
第6章 体温
「颯太……もう、寝たか?」
「――――――――――――まだ……寝てない」
起きていたのか
起こしてしまったのかは、定かではないが……
颯太の声が壁に当たり俺に届く
「―――――髪……触っていい?」
黙って触る事も出来たが、颯太が嫌だと言うなら…触るべきじゃないと思った
「―――――――どんだけ髪……好きなんだよ…」
「だめ?」
「―――――――別に…いいけど……俺のでいいの?」
「颯太のが――――――――……いい」
返事が返ってこない……
流石に気持ち悪いか――――――――…?
だが…目の前でサラサラの髪が揺れた