カッコ悪い俺ら
第6章 体温
目が覚めると、
颯太を抱き締めたままの姿だった
あの日…目が覚めたら颯太はいなかったが…
今日は、俺の腕のなかでスヤスヤ寝息をたてている
長いまつげ…サラサラの髪
薄い唇――――…キュン…
乙女のように心がざわつく…
目が覚めて…
颯太がここにいてくれるだけで心が落ち着く
「――――――オハヨウ」
颯太を起こさないように挨拶をする
「ん――――…んん」
少し寝苦しそうに…身をよじる姿がなんとも言えず可愛いらしく見える
キス――――…また、したいな
こんな事を思う俺は……
すでに落ちていたに違いない――――…
“恋”
ってやつに