カッコ悪い俺ら
第5章 エアコンと合鍵
「お前の母さん――――…何かしたのか?」
食器を洗い出す颯太は、会話に集中しないようにか……
気を紛らわしなが…話を続ける――――――――…
「――――離婚の原因…母さんなんだよね…
母さんの、浮気が原因――――――――――――――――…
今では、女の浮気も珍しくないんだけどさ……父は頑固で潔癖気味なところがあったからね――――…
母の…浮気が許せなくて――――…拗れて……
結局――――…裁判…って訳…」
水道を止め――――…
颯太は、ひと息着くかのように……俺の座るソファの座った――――…
「しかも…父さんは――――――――…姉ちゃんも…母さん見たいに裏切るかもしれない…からって……
相手に迷惑かけるから――――…って、そんな理由で反対だって言い出して…
腹が立って――――…俺――――…」
俺は、すれ違っただけの…あのスーツを着こなした男性を思い浮かべる――――…
「―――――…偏見が…すげぇな……」
「―――――だよな…
自分の娘の幸せを…祝えない父親って――――…おかしいよな?」
颯太は、少し疲れたのか――――…
目を閉じて……大きくため息をついた――――…