カッコ悪い俺ら
第5章 エアコンと合鍵
「……ゴメンな…俺、何の力にもなれなくて」
何か…颯太にしてやりたいが――――…
思い付くわけもなく…
謝ってしまった――――――――――――…
「――――――――――――――別に…謝るなよ」
「――――颯太が女なら…
俺が、嫁にもらってやんよ……そしたら……ゴタゴタから解放してやれる……」
ソファにだらんと置かれた…颯太の指に――――…
そっと触れてみる――――…
長くて…綺麗な指――――――――――――――――…
女なら――――…
今すぐ…抱いて――――…
キスして…
不安を――――…取り除いてやれるのに…