もうLOVEっ! ハニー!
第2章 歓迎と予感
「怪我は平気みたいね、女王様?」
「あ、ありがとうございます。私は女王様じゃないですよ」
「あははっ。もうすぐよ~?」
鳴海は紅い唇でシャンパンに口をつけた。
「多分まだ挨拶してないと思うけど、向こうにいるのが久瀬尚哉と手鞠賢だよ。会話してみなね」
隆人の視線を追うと、見たことない男子二人が窓際にいた。
一人は私くらいの背の高さでメガネをしている。
少し気難しそうな横顔にかかるグレイの髪。
なんだか狼みたいです。
もう一人はラグビー部だと思うほど恰幅のいい大柄の男の人。
ヘッドホンを首に掛け、これでもかというほど料理を頬張っている。
隆人が教えるように付け足す。
「メガネくんが尚哉で、ぽっちゃりが賢」
「くーちゃんにマリケンだよっ」
ひょこんと横から顔を出した美弥が訂正する。
それから乾杯をして満足そうに私の肩に寄りかかった。
甘い香りがします。
「くーちゃんはクソ真面目だから冗談言っても通じないのね。で、マリケンは逆にいじられ要員だからなんでも言ってオーケーだよ。あんな熊みたいな体してるけど紳士くんだから困ったときには頼れるんだマリケンは。一緒に挨拶行こうか」
半ば引っ張られるように二人の元に連れて行かれる。
その背中を眺めて大人三人は暖かい笑みを浮かべた。
「いやあ、美弥がいて良かったね本当に」
「これからが大変よ~? あの美弥に目をつけられたらどこに行くにも嫉妬がつきまとってくるもの。前のエリの時もそうだったじゃない。卒業して出て行ったからしばらくは落ち着いてたけど、またうるさくなるわねこれは」
「お嬢さん同士で仲良くしてるのは見ていていいんだがね。隆人が見張ってないと何が起こるかわかったもんじゃないからな?」
汐里がシャンパンのお代わりを手に取ると、鳴海が空のコップを差し出した。
隆人が苦笑する。
「間違いなく僕らの中ではなるが女王だよね」
「なによ。不満?」
「光栄ですよ、なる女王」
「よそ見してると溢れるぞ」
「溢れるくらい注いじゃってよ。今夜は無礼講」
語尾にハートマークを付けて鳴海がウインクした。
「あ、ありがとうございます。私は女王様じゃないですよ」
「あははっ。もうすぐよ~?」
鳴海は紅い唇でシャンパンに口をつけた。
「多分まだ挨拶してないと思うけど、向こうにいるのが久瀬尚哉と手鞠賢だよ。会話してみなね」
隆人の視線を追うと、見たことない男子二人が窓際にいた。
一人は私くらいの背の高さでメガネをしている。
少し気難しそうな横顔にかかるグレイの髪。
なんだか狼みたいです。
もう一人はラグビー部だと思うほど恰幅のいい大柄の男の人。
ヘッドホンを首に掛け、これでもかというほど料理を頬張っている。
隆人が教えるように付け足す。
「メガネくんが尚哉で、ぽっちゃりが賢」
「くーちゃんにマリケンだよっ」
ひょこんと横から顔を出した美弥が訂正する。
それから乾杯をして満足そうに私の肩に寄りかかった。
甘い香りがします。
「くーちゃんはクソ真面目だから冗談言っても通じないのね。で、マリケンは逆にいじられ要員だからなんでも言ってオーケーだよ。あんな熊みたいな体してるけど紳士くんだから困ったときには頼れるんだマリケンは。一緒に挨拶行こうか」
半ば引っ張られるように二人の元に連れて行かれる。
その背中を眺めて大人三人は暖かい笑みを浮かべた。
「いやあ、美弥がいて良かったね本当に」
「これからが大変よ~? あの美弥に目をつけられたらどこに行くにも嫉妬がつきまとってくるもの。前のエリの時もそうだったじゃない。卒業して出て行ったからしばらくは落ち着いてたけど、またうるさくなるわねこれは」
「お嬢さん同士で仲良くしてるのは見ていていいんだがね。隆人が見張ってないと何が起こるかわかったもんじゃないからな?」
汐里がシャンパンのお代わりを手に取ると、鳴海が空のコップを差し出した。
隆人が苦笑する。
「間違いなく僕らの中ではなるが女王だよね」
「なによ。不満?」
「光栄ですよ、なる女王」
「よそ見してると溢れるぞ」
「溢れるくらい注いじゃってよ。今夜は無礼講」
語尾にハートマークを付けて鳴海がウインクした。