気持ちのいい恋
第8章 ヤジロベエの我が儘
アパートでタクシーを降りると――――・・・
酔っているのか少しだけ足がフラついた
「――――――――・・・春斗、遅かったね」
暗がりでよく見えなかったが・・・聞き覚えのある声に
俺の背筋は凍りついた――――・・・
「――――・・・・・そ・・・そんな・・・・!」
次第に視界が暗がりに慣れて
アパートの前に笑顔で立つ――――・・・
一人の男を確認することが出来た――――・・・
「そん・・・・・な・・・・涼・・・太(リョウタ)」
「ただいま・・・・春斗」
俺はその場で崩れ落ちた――――・・・