
かってやる。
第2章 暇つぶし
保健室のドアを開けると、保健医の佐倉が居眠りをしていた。
まだ二十代前半で、今年度からの新任。
"保健室の先生"としては珍しい男性。
長めの茶髪がなんともチャラい印象。
「‥‥ん?よお、神木か」
見た目はチャラいくせにド天然で、初対面からやけにフレンドリーで変なヤツだと思った。
学園関係者で僕に対してフツーに接してくるのは佐倉くらいだ。
「寝てんじゃねーよ、保健医」
「うるせ。お前は何しに‥」
「寝に来た」
「他人の事言えねーじゃねえか」
変で、ちょっと面白いヤツ。
「患者オレだけ?貸し切り?」
「お前は患者じゃないけどな」
「1番でかいやつで寝るー」
ベッドにダイブし、大の字で仰向けになり目を閉じた。
