【参加型小説】尾仁牙島
第3章 自己紹介タイム
7月22日、土曜日。午前9時半。
高速道路を走る観光バスは、K島フェリー乗り場へと向かっていた。
車内には運転手と、男女11名がまばらに座っている。初対面なのだろうか、仲良く話す者はおらず、緊張感が漂っていた。
「え〜皆さん、おはようございます! はじめまして、私……武藤と申します!」
突然沈黙を破ったのは、一番前の席に座っていた細身の若い男だった。男はシャツにジーンズとラフな格好をしているが、今回のツアーの案内人だった。
「今回は恋活イベント宿泊ツアーというわけで、10名の皆様に参加して頂いたわけですが……皆さん、緊張していますか?」
武藤はそれぞれ参加者の顔を見て微笑む。こんな状況は珍しくない。なぜなら全員初対面で、さっき駅で合流したばかりだからだ。
高速道路を走る観光バスは、K島フェリー乗り場へと向かっていた。
車内には運転手と、男女11名がまばらに座っている。初対面なのだろうか、仲良く話す者はおらず、緊張感が漂っていた。
「え〜皆さん、おはようございます! はじめまして、私……武藤と申します!」
突然沈黙を破ったのは、一番前の席に座っていた細身の若い男だった。男はシャツにジーンズとラフな格好をしているが、今回のツアーの案内人だった。
「今回は恋活イベント宿泊ツアーというわけで、10名の皆様に参加して頂いたわけですが……皆さん、緊張していますか?」
武藤はそれぞれ参加者の顔を見て微笑む。こんな状況は珍しくない。なぜなら全員初対面で、さっき駅で合流したばかりだからだ。