テキストサイズ

【参加型小説】尾仁牙島

第9章 ゲーム③ 分かれ道

「どうしてこんなことになっちゃったんでしょうね……。私たち、ただ恋活しにきただけなのに……。みんなが心配です」

「湯豆川……」


 思い詰めた表情を浮かべている柚里を見て、勇治はぎゅっと拳を握った。もし犯人が女性だけを狙っているのなら、柚里を絶対に守らなくては。


「あっ」


 その時、スマホの画面を見ていたユウが声をあげた。


「どうしたの?」

「めきゆさんが動き始めました」


 ユウはスマホの画面を皆に見せる。


「もう!? 早くない!?」

「この場所から遠ざかっていますね。すぐに追いかけます」

「アタシも行くわ!」

「お、俺もっ……」

「隼斗ちゃんはここにいて、ゆずゆずと武藤さんを守って! 勇治さんも頼むわよ!」


 勇治はコクリと頷いた。


「あああっ……そんなぁ〜! 俺も月ちゃんを助けたかったのにぃ〜」


 レシピェールはフライパンを持って、ユウはジュラルミンアタッシュケースを持って、急いでめきゆの後を追いかけた。





ストーリーメニュー

TOPTOPへ