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君と優しさはずるい

第14章 副作用

それから私は眠り続けて目が覚めたのは日が暮れ始めた夕方だった

ピピッ

何かの音が聞こえてきた。私は寝ぼけた目を開けると咲月先生がいた

そして先生はすぐに体温計を抜いて確認して看護師さんに渡した

「起きた?おはよ。今夕方の回診中。気分はどう?吐き気と頭痛は治った?」

先生は片手で聴診器を温めながら聞いてきた

吐き気はないかな。でも体が少しだるい。頭痛もあんまり治ってない感じがする

「吐き気は治った。頭はまだ痛い。あと体がだるい」

私は少し小さな声で言った

「少し熱が出てきたからね。多分夜はもっと上がるだろうから覚悟しといて。今から少し胸とお腹の音聞かせて」

そして先生は私のパジャマの下に聴診器を入れて音を念入りに聞いた

私は黙って深呼吸を続けた

先生は顔色を変えることなく聴診器を終え、そのまま私の膝を立ててお腹の触診をした

「お腹は問題ないかな。あと呼吸苦しかったりする?」

先生は私の顔を見つめて言った

ん〜言われてみればそんな感じもする

「言われてみれば少しするかな…発作でるの?」

熱が出る時は高確率で喘息の発作も出てくる。だから私は少し心配になった

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