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キス魔は浴衣で燃える

第3章 3.海

「そろそろ戻ろっか」

 あまりない俺からのキスに慶人が目を瞬かせている間に、立ち上がって慶人の手首を掴んだ。
 誰が通りかかるかもわからないこんな所でずっと抱き合ってること、よりもその他に注意が向かないくらい浸っていたことがちょっと気恥ずかしい。

 だから俺は慶人の顔を見ないまま、ただひたすら旅館へ、そして部屋へと足を進めた。


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