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お人好しは何かと巻き込まれる

第11章 事後報告と勇者の憂鬱

ノース町は人や家の数も多く、滅多に来る事の
ないルシアリアは物珍しそうに
周りを見て楽しむ。

「先に村に帰っても良かったんだけど
心配だから一緒に帰ろう」

フォルトに手を引かれながらギルド
までついていく。

「少し時間かかりそうだから店を
見て回っとく?」

「いいの?」

「報告してる間、暇だろうし
町に来る事もあまりないだろうから
服やアクセサリーとかゆっくり見てて」

「でも仕事のお使いで出てきたから
お金、ほとんど持ってきてない…」

「はい!」

言い終わる前に手のひらの上に
革袋をズッシリ渡される。

中には銅貨や銀貨でなく金貨が
詰まっている。

「好きに使って」

「いやいやいや!この量おかしいでしょ!
逆に狙われて恐くなるよ!1枚で充分!」

冒険者になって稼ぎまくっていたせいか
フォルトの金銭感覚がおかしい。

もっと金貨を渡そうとするのを
丁重に断りフォルトと分かれて町に
繰り出した。


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