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お人好しは何かと巻き込まれる

第8章 人狼族との出会い

突然目の前に飛んできたので驚くが
その人が頭や頬を怪我してるのを
見つけて放おっておけるはずもなく駆け寄る。

フォルトより大柄で短髪で目は鋭く恐そうで
普段なら近寄りがたい印象ではあるが

怪我した人はルシアリアにとって
等しく患者である。

「大丈夫ですか!?」

「痛ってて、あいつ思いっきり殴りやがって…」

酒場の扉を壊して外に吹っ飛ばされた
男は体を起こし殴られた頬を擦る。

「今治しますね」

「ん?」

男は自分の視覚外から声が聞こえて下を見る。

すると男に合わせてしゃがんでいた
ルシアリアが魔法で傷を治すところだった。

男は何をされたかわからなかったが、
光と共に痛みが引いて傷が治った。

「傷が…」

「これでもう大丈夫!」

無事に治った事に安心してにっこり笑う。

「じゃあ、私はこれで。怪我に気をつけてくださいね」

しかし立ち去ろうとすると手首を掴まれて
引き止められる。

「俺はリヒター、俺の嫁になってくれ!」

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