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はい。もしもし、こちら、夫婦円満本舗です。

第17章 『仁さんの退院と前嶋からの依頼』


「仁さんは…今日…
退院したばっかりですし、
無理しないで…後は…
私が本舗の戸締りならしますし、
明日からは張り込みですし…、
今日は早めに帰って
ゆっくりして貰ったら良いですよ?
真奈美はもうちょっと
…調べ物をしますから。
何か新しい情報を掴めたら…、
仁さんに…その都度報告しますから…」

『うん、ありがとう。
真奈美ちゃんも…適当に切り上げてよ。
じゃあ、…適当に…買って来て
オムライスでも…用意しておくから…』

「うさちゃん…のオムライス…」

パソコンに向かって居た真奈美が
オムライスと言う言葉に、
ハッとした顔をしながら、そう言って。

『じゃあ、僕はそこの
スーパーまで買い物行って来るから』

その日の夕飯は、仁さんが
ふわトロ玉子のオムライスを
また真奈美の為に作ってれて。

2人で応接セットの所で、
あの時みたいに…オムライスを食べた。
仁さんが帰るのを見送って。
階段の所から…その後ろ姿が
見えなくなったのを真奈美が確認すると。

夫婦円満本舗のドアの横に掛けてある
営業中の札をひっくり返して
準備中にすると、中の
フックにそれを真奈美が引っかけた。

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