はい。もしもし、こちら、夫婦円満本舗です。
第4章 『沢野様ご夫婦のバースデーケーキ』
『あの…、沢野さん…僕から…ご夫婦で
刺激的な…お誕生日を過ごせる為の…
ご提案がありましてね?どうですかね?
聞いてみる…だけでも…、
ご主人は、ご興味…ありそうですか?』
それから…、緊張が解れて
僕に対する気が緩みまくって居るご主人は
僕が聞いた以上に…
ご希望を沢山話してくれたので。
これは…僕が…考えていた以上の…。
旦那さんに喜んで頂ける、サプライズが…
当日にご用意する事が…出来そうだなと…
茂木は思っていた。
その日の打ち合わせはそれで終了して。
沢野さんご夫婦をお見送りすると。
そのまま茂木が外へ出る準備をしていたので。
「あれ?仁さん…どこかへ、
今から、お出かけ…するんですか~?」
『沢野さんのご主人の、
お誕生日パーティーの準備しないとね。
ちょっと、買い物行って来るから。
あ、そうだ…真奈美ちゃん…。
そのついでに…白鳥さんの所…寄って来るから』
そう真奈美に仁が告げると、
じぃいいいと真奈美が
こっちに鋭い視線を向けているのを感じたので。
『何?…どうかしたの?真奈美ちゃん』
「何でも無いです…ぅ、行ってらっしゃい」
『え、あ、ああ、行って来ます』
上着を羽織って、仁は夫婦円満本舗を後にした。