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はい。もしもし、こちら、夫婦円満本舗です。

第17章 『仁さんの退院と前嶋からの依頼』



「すいません…、茂木さん…。
折角…ご足労を…して頂いたのですが。
今は…その…、仕事中ですので…、
そう長く…席も離れられません。
詳しいお話は…、後で…お時間を
改めて…でも…構いませんか?」

『ええ。勿論構いません…
すいませんこちらこそ、
失礼を承知で…アポもなしに
職場まで押しかけてしまいまして…。
しかし、遊亀さんの妻である
美月さんにも関わる事ですので…。
お耳に…入れて…置きたくありましたので』

美月は、こども園に通園している
長男と長女の迎えを、実家の
母親に依頼して、時短で
今は妊娠中で仕事をしているので。
仕事が終わる16時まで
僕に待って欲しいと言う事だった。

「あそこに…ガストがあるんですが…、
あそこのガストに…16時以降でしたら…」

『わかりました、でしたら
あそこに見えているガストに
16時には…居る様にしています』

妊娠中であるのに、深く
仁に対して美月が頭を下げて。
仕事に彼女が戻って行くのを、
仁はその場で見送った。

『母は…強し…って…言うけどね…』

平気な態度を…取り繕われると…、
こっちとしても見てて辛くなるが。


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