はい。もしもし、こちら、夫婦円満本舗です。
第17章 『仁さんの退院と前嶋からの依頼』
『でしたら、遊亀さん…。
私から遊亀さんにご提案したい事が
ありまして…、お互いに
メリットがある…
話だとは思うのですが…』
仁が遊亀美月に対して、
本題を切り出した。
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『…―――っと…言う事なんですが、
奥様とてしては…、
如何お考えでしょう?』
「…いえ、むしろ…、
私としてはありがたい位なので。
こっちから茂木さんのご提案を
お断りする理由はありません」
『じゃあ…えっと、
とりあえずは…これを…
奥様にお渡ししても…大丈夫ですか?
ご主人の携帯電話って、iPhoneですか?
それとも…アンドロイドです?
タイプCの分と
ライトニングと…あるんですけど』
そう言いながら仁が自分の
鞄の中から取り出したのは
スマートフォンの充電器で。
『あ、置くタイプ派ですかね?』
「いえ…主人の携帯は…iPhoneなので…」
某メーカーのロゴの入った。
公式のタイプの充電コードと
その辺で売ってるタイプの
ライトニングケーブルを仁が見せて来て。
『どっちの使われてますかね?』
「寝室では…こっちの公式のを…」
『ああ。良かった…じゃあこちらを
今、寝室でご使用の分と…
交換して貰って良いですか?』
「あの…この充電器は…一体…」