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第23章 『11月下旬、神戸北野にて』
自分からのアプローチを
彼女が居るんでと断わり続けていた
生田の破局を知った森園が、
生田の方にアプローチをし始めて
(それはかなり露骨な感じで、
周囲も生田もドン引きしていたらしいが)
元田へのモーションを掛けて来る事も
その辺りからピッタリと無くなったそうで。
新婦である西崎真希は、
森園美海が派遣当初から狙っていた
生田港斗と同期なのもあって
生田との関りのパイプを持っていたので。
森園からは、西崎さんは
『使える』認定を
されたくもないのに
されてしまったようだった。
あまり強く断わる事が出来ない
性格をしている西崎さんの事を
友達と言う物が居ない森園は、
仕方なく付き合って話を聞いてくれる
優しい性格をした西崎さんを
勝手に、お友達認定したようで。
西崎さんに対して、べらべらと
本人が聞きたいとも思っていない、
自分の過去の恋愛を明け透けに
森園は話すようになったのだそうだ。
興味はなかったが、
西崎が聞き上手な事もあって、
森園の話を聞かされていたのだそうで。