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いとせめて 恋しきときは むばたまの 夜の衣を 返してぞ着る

第14章 時は流れ…【朔夜】【紅】


紅《げっ…
今、目ん玉の中に何を入れたんだい?》

カラコンだけど…?

紅《カラコン…っ何…?》

めんどくせぇ…

紅《もぅ!!知りたいよぉ!!
しょんぼりするよっ!!》

ハイカラだよっ!!

紅《そっかっ!!
そんで耳朶も穴が開いてるぅ!!
痛くないのかい?
だけんど…その硝子玉は綺麗だねぇ…》

これはピアス!!ハイカラだよ!!
最初は痛いけど、もう痛くないっ!!
そんじゃあ行くかっ!!

紅《説明ありがとうっ!!
あっ…ちょっと待ってっ!!
大切な物を忘れてるよっ!!》

何だよ…

紅《小さな桐箱の中に紅色の
つげ櫛と組紐が入ってるんだけんど…
それを持って行って欲しいんだ…
目印にもなるし…》

えぇ~…今から探すのかよ…
めんどくせぇ…

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