マスカレイドナイト
第4章 プレイルーム
私の…そんな考えが…、
彼に伝わったのか…。
こちらから塞いで奪った唇を、
逆に彼に塞がれて奪われる側になる。
ズチュンッ…と身体の奥底まで
響く様なそんな力強い抽送を送られて。
彼のリズムに揺さぶられるままになる。
「んんんぅ゛、
ん゛んっ、…んふ…ッ…」
こちらの吐息まで…、
逃げ場を失う程に激しく
唇を貪る様に口付けられてしまって。
今までの…、
紳士的な…態度を取って居た彼に
奥底の本能的な部分から求められている。
求め合って居る、その現実に
くらくらと眩暈を憶えそうになりながら。
パチュン…パチュン…っと
腰を打ちつけられて
奥に楔を打ち込まれる度に。
真っ白になりそうな快感が
押し寄せては
次から次へと迸るから。
白に染まっては…、
白に溶けて消えて行く。
一瞬の刹那…の白い世界を、
抽送を送られる度に繰り返して。
押し寄せる波の様に来る
白の世界が…私を包む。
「んあああぁッ…、
ふぁ…んんぅ、ああ゛ぁあん」
イって…、イって…、…また昇って行く。
それを…何度も繰り返して…、
白く白く。
真っ白世界に…浮かぶ
…雲の上にでも…居る様な。
ふわふわと…した、
浮遊感に…包まれる。
ふわふわと…
雲の上にでも居るみたいなのに…、
何故か…深い海の…
深海の…更に底にでも…沈む様な。
そんな…、胸の奥で…つっかる様な、
吸って居るのに息が上手く吸えなくて
陸の上に打ち上げられた
魚にでもなった様な、
そんな…息苦しさを…感じる。
苦しい…苦しいのに…気持ちい…い…。