恋人も濡れる街角2023
第2章 オンナの姿をして…
その彼女は、いや、オンナは…
「ねぇ、何かごちそうしてよ」
と、ハスキーボイスで囁いてきた。
そうか、そういうことか…
「ああ、いいよ…」
「ありがとう」
そのオンナは、いや、女の姿をしたユニセックスな不思議な雰囲気のオンナは…
「ドライマティーニをちょうだい…
あ、オリーブ二つ入れてね…」
そうバーテンダーに注文をした。
「オリーブが好きなのかい?」
「うん…好き」
オンナは運ばれたドライマティーニを俺にかざし、そして一口飲み、オリーブを一粒口に含んだ…