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12歳年下の彼に溺愛される話

第6章 11月の出来事


そう言って、ちう…っと
額を全開に手で晒されてしまって。
丸見えになった額にキスをされると。

前髪を元に戻されて
また頭を撫でられてしまった。

『じゃあ、僕は…
シャワー浴びて来ますから。
巴さんは先に休んでて下さいね…』

「うん…、港斗くん…。
早く…戻って来てね…?」

自分の体調が悪いからなのか…、
同じ家の中に居るのに、
そんな事を…言ってしまって居て。

これじゃあ…、まるで…、
側に居てって…彼に
言ってるみたいな様な物だ。

『ずッ、狡くないですか?巴さん。
それッ、狡すぎませんか?
ちょっと、卑怯すぎますよ?
そんな可愛いらしい事言われちゃったら。
僕は…、ここからずっと、
離れたくなくなっちゃって、
シャワー浴びに
行けないじゃないですか…ッ』

「ちょ…ちょっと…、
心細いだけ…だよ…?待ってるから。
はやく…戻って…来てね?
寂しいって思うのは…、
熱の所為…かも…、知れないけ…ど…」

いつもよりも…たどたどしい感じに、
熱の所為なのか、言葉も
途切れ途切れにしつつも
マットレスの上で身体を起こすと、
巴が港斗にそう訴えて来て。

港斗がガシッと…巴の肩を掴んで。
巴がマットレスの上で起こした身体を
グイグイとマットレスの上に
かなり強い力で押し戻されてしまって。

『すぐに…シャワー浴びて、
巴さんの所に、戻りますから…ッ。
巴さんは…、それまでッ、
こ、ここで休んでて…下さいッ』

「うん…、港…斗…君、
いい子にして…待ってる…ね…?」

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