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12歳年下の彼に溺愛される話

第4章 巴の引っ越し


とりあえず最低限程度の
料理が出来るものを…揃えた。

今までずっと実家暮らしだったから。
家を出るってこんなに大変だったんだって。

そんな風に思いながら、平日にも
少しずつ…お引越しを進めて行って。

その翌日の水曜日は、ジムで
港斗君とトレーニングをして。
いつも通りに居酒屋で1杯飲んで
港斗のアパートにお邪魔して。泊まった。

木曜日と、金曜日も…
自分で出来る範囲で引っ越しと
あっちの掃除を進めて行って。

9月15日の金曜日の
引っ越し前日の夜を迎えていた。

家電量販店で購入した家電は、
土曜日の午後に配達と
設置をしに来てくれるらしいので。

引っ越し先が近いから、明日の午前中に
往復して…ピストン輸送になるだろう。

まぁ…、今週は
3連休なのだから…。

この3日間の間に…
引っ越しを済ませたい所ではあるけど。
家が近いからいつでも…取りに行ける
そんな距離ではあるにはある。

前日の…今日は…、
お父さんが…私のベッドを
運びやすい様に…分解してくれたので。

私は…マットレスの上で…その夜は
寝る事になってしまったのだけども。

中学入学から…自分の部屋と
与えて貰ったこの部屋とも、
明日でお別れ…になるのか…と
そんなん風に考えると、
急にしんみりとしてしまって。

「でも…まぁ…いつまでも…
親元に…居るのも…だめだよね…
もう…私も、36…なんだし…。
パラサイトシングルじゃなくて…、
パラサイト中年だもんな………」

巴が同じマットレスのはずなのに、
フレームの分の
高さが違うからなのか
中々寝付けなくて、ゴロンと
マットレスの上で寝返りを打った。

両親と…妹には…明日は
友達が引っ越しを手伝いに来てくれると
港斗君の事を彼氏ですとは…言えずに
そう説明をしてあるから。

明日…港斗君が来たら、親にも妹にも
何を言われるか分からないのだけども。

まぁ…ジムで
一緒になるお友達と言えば…。

そうなんだ~…で…、
騙されてくれないかな…。

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