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12歳年下の彼とクリスマスする話

第7章 決戦は土曜日に…


グラスをまた空にしながらも
マイクとグラスを持ったままで
ノリノリで進行をその女性がしていて。

もう…これを着た時点で
そんなフリも…考えて
今日は…私は…この内輪の
1.5次会に招待されたんだろうなと
巴はそんな事を考えながら。

港斗一緒に前に出て。
本物の結婚式さながらの
ファーストバイトも…体験したのだが。

その後は…スタッフさんが
ケーキを切り分けて
お皿にどんどん乗せて行って。
新郎新婦がお偉いさんのテーブルから
順番にテーブルを回って
ケーキサーブの演出もしていて。

普通の結婚式と披露宴よりも
凝った演出の…結婚式になっていて。
演出って凝れば凝る程に普通の
結婚式だと費用が跳ねあがるんだけど。

会場の飾りつけは…自分達で
基本のセッティングから
豪華になる様に飾りつけを追加して。

コースじゃなくてビュッフェで
お料理を提供する事で
人件費を削減してるみたいで。

今新婦さんが着ている
ドレスは楽天で購入したらしくて。
このドレスの値段当てゲームで
会場は盛り上がって居る。
今彼女が着ているピンクの
プリンセスラインの豪華な
レースにピンクの
パールがあしらわれた
可愛らしいカラードレスは…。
楽天で1万5千円の物らしい。
ドレスのレンタルよりも安上がりで済むし
レンタルと違って手元に現物も残る。

言われなければ、
レンタル代が1万5千円でも
普通に納得してしまいそうだ。

そんな感じで…結婚式も終わって。
テーブルを飾って居るお花は
どうぞお持ち帰り下さいと言われて。

看護師さん達がキャッキャッと
楽しそうな感じでお花を物色していて。

港斗君がテーブルに活けらえていた
生花の中から白いバラを引き抜いて。
それを巴の髪にスッと挿して来る。

『やっぱり白のドレスだから、
白いバラが似合いますね…』

ふふふふと…後ろから
笑い声が聞こえて来て。
慌てて距離を離して後ろを向くと。

そこには新郎新婦の姿があって。

『お前、港斗…それ…
白いバラの花言葉分かって
やってんのか?お前…』

そう新郎である元田が声を掛けて来る。

『え、いや…その…
巴さ…彼女には白が似合うと
僕は思ってるし…、ドレスが
白だから…似合うと思って…』

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