12歳年下の彼とクリスマスする話
第9章 12月17日から…12月22日
「ツリー、部屋の明かりを
消してみると、また
明かりがついてる時と
雰囲気が変わって……、綺麗…」
脚付きのマットレスの上で座って
2人で身体を寄せ合って。
しばらくの間、ツリーを
一緒に眺めていた。
『巴さんに、
こんなに喜んで貰えたら。
このツリーも買って良かったなって。
そんな風に、思いますしね。
本当は…これと、180で
どっちにするか悩んだんですよ…』
「ええっ!?180センチ…」
これでも十分大きいと
巴のそのニュアンスが伝えて居て。
『だから、僕も巴さんに
そう言われそうな気がし…。
もっと大きなツリーを、
…買うのは来年とか再来年の
クリスマスになるのかなって…』
そう言いながらこちらに彼が
手を伸ばして来て、
ぎゅっと…上から重ねて来た手に
こっちの手を握られてしまって。
彼の顔がすぐ…目の前に来る。
巴が彼がそうしやすい様に、
自分の顎を少し上げると。
そのまま港斗のキスを受け入れた。
『巴さん…、楽しみですね…
来年の…クリスマス…』
「来年って…、ちょっと…
待ってよ…、港斗君。
まだ…今年のクリスマスが…
来て無いよ…、港斗君…
んんっ、あ…っ…、ちょ…んんッ」
続きはこっちで…と
さっき言っていた通りに
”続き”を彼にされてしまって。
今日は…終わった後に寝落ちしないで。
一緒にシャワーを浴び直して。
パジャマをキチンと着て。
リビングの脚付きマットレスで
一緒に22日の夜は就寝した。
『巴さん、明日…も
冷え込みそうですね…』
「うん、でも…お天気は
大丈夫…みたいで良かったね…」
フランネルの毛布に包まって
彼に頭を撫でて貰って居ると
お布団が温まって来た頃には
眠たくなってしまっていて。
『巴さん…、眠たいですか?』
「…ん…っ、話してる間に
ちょっと…寝ちゃってた…みたい…」
『明日は…、行先は
大して遠くでもないですけど…。
ちょっとしたドライブには
なりそうな感じですしね
そろそろ、寝ましょうか?』
「うん、だって
明日になったら分かるんでしょ?」
明日は…どこに行くつもりに
この彼がしてるのか…は、
当日のお楽しみにして…。
巴は知らない内に
彼の匂いと体温に包まれて
眠りに落ちて行った。