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シャーク×ロストコロニー みにくいケイトはもう逃げない

第10章 エピローグ




海の上に浮き輪でプカプカ浮いているエイミー


波はあるがゆったりした揺れだ



エイミーはこんなにたくさんの量の水を見たことが無かった



指ですくうと指の間からさぁーっと流れ落ちた


ベトベト感は無い


もう一度手ですくって少し飲んでみる


「んん〜??思ったほどしょっぱくないなぁ」



そこへボディボードに乗ってサングラスを掛けたザックが近づいて来た



「そりゃ本物の海じゃねぇから、そこまでしょっぱくないさ?」


「やっぱり地球に行ったら良かったんじゃないですか、先輩?」


「休暇はそんなにとれねぇよ」



此処は氷惑星を確保して水に蒸留するコロニー

蒸留された水は一旦この巨大なコロニーに溜められているのだ


サイド1のコロニー群のひとつに泳げるレジャー施設があると聞いてやってきたのだ


「本当に先輩と海に来てるなんて……」


「お前が海に行きたいって言い出したんじゃねぇか!」


ボードを身体からズラしてザックはエイミーの浮き輪にしがみついた


すかさずエイミーはザックの身体にしがみつく


素肌が密着するのが照れくさい


でも、


思わずエイミーは口走る

「ハダカで泳いだら、気持ちいいですかねぇ?」


「それも悪かねぇな?」


ザックはエイミーの水着に触れ、紐をほどいてやる


「えっ!? 本当にっ!?」


ザックは感情に素直になって、エイミーの身体を抱き締めた


エイミーの身体の柔らかさが伝わる


「どうだ?」

「……ステキです……」

「俺もだ」


ザックは笑った


そして少しだけ腕を添えて、エイミーの唇を寄せた


エイミーは驚いたが、そのまま目を閉じた






遠くで声がする

ケイトだ

「あーーー!!キスしてるぅ!ズルい!!」


クレリアの声も聞こえる

「なんだ、ザック?キスが欲しかったのか?
 言ってくれれば……」



フィリップがわめく

「なに言ってんですか、クレリアさん!!」




ザックとエイミーはみんなの方向へ泳ぎだした












その足元にサメが泳いでいる事も知らずに……








fin.


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