シャーク×ロストコロニー みにくいケイトはもう逃げない
第3章 セカンド・アタック!
ザックの機体が猛スピードで駆けぬけ、それを追う“サメ”
今にも追いつかれそうだ
“任せたぞッ!”
シャトル残骸の宙域まで戻ってくると、破片の陰に隠れていた2機のジムIIIが姿を現した
迎撃ッ!
無数のビームライフルの輝き!
ザックは2機の間をすり抜けると、大きく弧を描くようにカーブさせると自分も迎撃態勢をとった
だが、僚機のビーム攻撃を“サメ”は物ともしなかった
“なにッ!? ビームコーティング?”
命中しても被害を与えていない
弾いたり、効力を打ち消していた
「なんなんだッ!? 一体ッ!」
ザックは歯ぎしりをした
その時ジェームスの機体が合図のライトを付ける
「いいぜッ!今だ!」
その合図とともに戦闘の陰に隠れていた作業ポッドたちが一斉に回収用ネットを射出した!
二重、三重、四重とネットが絡みつく
「よしッ!上手くいったッ!」
「なんなんだ、これは敵なのかッ!?」
ジェームスとダンもそれ以上声がでない
捕獲できたかのように思えたが、ネットの中で“サメ”はもがき続け勢いは止まらない
「イカン!駄目だ、切り離せッ!」
ジェームスは指示したが間に合わず、作業ポッド数台が逆に引きこまれ、“サメ”のほうへ投げ出されてしまった!
サメと衝突して爆発する作業ポッド
またネット越しにサメが食らいついて破壊させられたものも…!
あっという間に被害が拡大してしまった
「このヤロウッ!バケモノめッ!」
3機のジムIII小隊は迎撃を繰り返したが大きな損傷を与えられないまま、“サメ”はそのままの勢いで泳ぎ去ってしまったのだった…
「何だったんだ、いまのは……」
残された者は今の惨劇が現実のものとは思えなかった
あれはまさしく“サメ”だった…!