
シャーク×ロストコロニー みにくいケイトはもう逃げない
第3章 セカンド・アタック!
三十分後、モビルスーツ小隊や航宙機が警戒態勢で出撃していた
ジェームス、ダン、ザックの小隊は25バンチコロニーの中央あたり、マット小隊は端のドッキングベイあたりを捜索する
ジムIIIは簡易的な装甲を張り合わせたフルアーマーを全身に装着させている
両腕には実弾を装填した質量バズーカを抱えていた
装甲が重くなりスピードは殺されてしまい、バズーカも弾数制限があるものの、光学兵器が効かない以上これしか無かった
だが2時間の哨戒は不発に終わってしまった
結局2回目の接触には至らず、1小隊を残して帰投する結果になってしまった
基地に戻ったザックはシャワールームで皆の声を聞いていた
「急にゴンザロ参謀が焦り始めていたな?
何なんだ?」
「お前知らねぇのかよ?来週ここの廃棄コロニーに大司教が来るんだよ?」
ザックは会話には加わらず二人の会話を何となく聞いていた
「何しに来るんだ?そんな偉いさんが」
「最後勧告だよ、この廃棄コロニーにはまだ民間人が残っているんだ、市街地訓練の街の中に一部訓練不可侵エリアがあるだろう?
そこに移住を拒んだ民間人が住んでいるんだ
それを諭すためにロンデニオンコロニーから大司教が来るんだとよ」
「ははぁん?それでゴンザロ参謀が焦っているのか?余計な揉め事を起こしたくないんだな
ザック、お前が波風たてるからだぞ」
「俺が立てた波じゃねぇよ、バーカ!」
「でもよぉ、参謀からすれば大司教に何かあってはいけないし、焦りまくってんじゃねぇか?」
「だから、だよ!決着を早くつけないといけないから当分みんな残業だぜ?」
「マジかよ?」
訓練コロニーはかつてない臨戦態勢を取ることになってしまった…
